OLHA

くうそう と もうそう と ことば と

あたたか

「上手く言葉にならないのは、
言葉が枯れたからではなくて、
感情に言葉が勝てなかったのだよ」と
柔い笑みを浮かべて
君は言った

それならどうやって
この気持ちを君に伝えよう?

「ありがとう。
思い悩む時間こそ、形のない言葉なのだよ」と
温い手で私を包んで
君は言った

ああ こうやって
言葉などなくても ちゃんと
言葉は伝わるんだ、ね

君の手が 君の笑みが 君の温度が
私にそう教えてくれる
笑いながら泣く 私の言葉もきっと
届いているように

伝えたい、伝わらない

人に見下されることと、誤解されることが、私は我慢ならない質です。

人は、人の、数ミリとかいう極僅かな表情や仕草の変化を見て取ることができるけれど、間違った意味で受け取ってしまうことも多々あります。

詩や言葉でもそれは同じで、一生懸命、伝えたい気持ちを詩に込めて書いても、それがその通り綺麗に人に伝わってくれるとは限りません。

それは一口に「悪いこと」とは言えないし、悪気があって間違った受け取り方をするのではないけれど、とても悔しくて、歯がゆい思いなのです。


追記。
悔しくて歯がゆいのは、『自分の伝えたいことを伝えられるだけの技量が、自分にはまだなかったのだ』、と実感したから。
相手を責めたり、怒ったり、嫌ったりしているわけではない、ということを、どうか誤解されませんようにと願っています。

言葉って難しい。